ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王

【スピンオフ】ドラゴンクエスト ダイの大冒険 外伝 勇者アバンと獄炎の魔王・第33話『呪いの復讐者』

ドラゴンクエスト ダイの大冒険の外伝的なスピンオフ作品である、 勇者アバンと獄炎の魔王の第33話『呪いの復讐者』ネタバレ、感想記事です。

←前回、第32話『力と頭脳と魂と』はこちらから

今回の内容は、Vジャンプ2023年9月号でご覧になれます。

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※ネタバレを含みますので、まだ読んでいない方は注意。

・仲間達の決意

地獄門を守るバルトス。

彼は、強力な何かが近づいてきている事に気付きます。

遂に勇者がやってきたのかと思いましたが、それは門の内側から放たれていました。

ハドラーです。勇者たちが城の最深部に近付いている中、力を温存している筈のハドラーが何故か魔王の間から出てきました。

「・・・バルトスよ。おまえはオレのために死ねるか?」

不意な問に動じる事なく、ハドラーのために命を捨てる事に何のためらいも無いと答えるバルトス。

その答えに、お前の忠誠心を信じると言い残したハドラーは、通路の壁を爪で引っかきその破片を集め、呪文の様な言葉を呟きながら魔王の間へと戻っていきました。

原作で判明している事実ですが、この後バルトスはアバンと対峙した際、その実力差に死を覚悟します。

そして、己の死後ヒュンケルの面倒をみてやって欲しいと願い、アバンが快諾した事に感銘を受け地獄門を通してしまいます。

もしかしたらハドラーは、この時点でバルトスの性格から、裏切りが発生する事を危惧していたのかも知れませんね。

ハドラーのためなら命を捨てる事にためらいは無いと言うバルトス
原作より:バルトスの裏切りに激怒するハドラー
この行動は一体・・・?

一方、キギロを一人で相手すると宣言したロカ。

キギロの危なさを瞬時に察知したアバンはロカを説得しようと試みますが、危ない相手だからこそロカはアバンを先に行かせるつもりなのです。

こういう厄介な相手が現れた時こそ、アバンの代わりに全部受け止めてやろうと、ロカはカールを旅立つ時から決めていました。

「行けっ!二人ともっ!!」

そう叫ぶロカを制止しようとするアバン。

しかし、そのアバンの手をレイラが強く握り制止します。

レイラの顔を見たアバンは、覚悟を決めてその場を後にしました。

先を急ぐ二人。ふとアバンがレイラの持つ"不死鳥のかがり火"に目をやると、その手は震えていました。

アバンを制止したレイラですが、その不安の大きさはアバンの比ではない筈です。

そんな彼らの決意に応えなくてはと、アバンは今まで以上に身を引き締めるのでした。

カールを旅立つ時からアバンの盾になると決めていたロカ
レイラの何とも言えない表情に覚悟を決めたアバン

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・呪いの力

アバンたちが先へ行った後、ロカはキギロのヤバさを肌で感じ、アバンの言う事は正しいと改めて痛感します。

それ程までに今のキギロは危険なのです。

どうせ皆殺しにするのであれば、順番にはこだわらないと言うキギロ。

彼は己の身体から無数の破片を飛ばし、ロカは捌ききれずに何本かが刺さってしまいました。

しかし、根性で倒れず斬りかかるロカ。

ところが、ロカの攻撃は全て空を切ってしまいます。

見た目だけでもヤバさが伝わってきます
ロカの攻撃は全て空を切ってしまいます

全ての攻撃を躱したキギロは、前回戦った時よりも攻撃が鋭くなっていると、ロカの成長を認めました。

そして、遂にロカの一撃がキギロの胸元に突き刺さりました!!

しかし・・・不敵な笑みを浮かべたキギロは、至近距離から破片を飛ばしロカを吹っ飛ばしてしまいました。

どうやらキギロは、先ほどの攻撃をわざと喰らったようです。

更に、ここでキギロから驚愕の事実が明かされます。

それは、ロカの攻撃をかわすキギロのスピードが速くなったわけではなく、ロカの動きが遅くなっているという事でした。

全身が呪いの力を帯びているキギロの破片を体内に打ち込まれたロカは、その呪いの力で動きを鈍らされてしまっていたのです。

至近距離から破片を喰らわされたロカ
呪いの力でロカの動きが鈍くなっていたのです

今、二人がいるフロア一帯は、キギロの足元から広がったオーラの影響化にあるようです。

そのため、魔物たちはその邪気によって、やられてしまったのです。

ここにいる限り破片の呪いは増幅され、ロカの力は鈍り続けると言うキギロ。

破片を抜こうとするロカですが、彼が死ぬまで絶対に抜けないとキギロは断言しました。

それは、キギロの恨みや憎しみが山ほどこもっているからです。

動きが鈍ったロカに襲い掛かるキギロ。

以前よりかなり小さくなっているのに、その一撃はギュータの時より遥かに重くなっています。

キギロの痛恨の一撃によって、ロカの兜が真っ二つに割れてしまいました。

まるで歯が立たない相手に打つ手がないと諦めかけたロカでしたが、ここで彼は己の使命を思い出します。

彼の使命とは、キギロを一分でも一秒でもここに引き止める事です。

ロカが死ぬまで、絶対に破片は抜けないと断言するキギロ
己の使命を思い出します

キギロの足元一体が呪いの力を強くするのであれば、この場に引き止める事自体が自殺行為ですが、それでもやるしかない事は、意地でもやるしかありません。

足元から広がる邪気・・・

ここでロカは、何かを閃いたかの様な表情を見せました。

そして、先へと続く通路を塞ぐように、仁王立ちし始めたのです。

これには呆れた様子のキギロでしたが、今の彼には理解できると言います。

以前は、何故人間は絶対勝ち目のない相手に対して、何度も這い上がってくるのか理解できなかったと言うキギロ。

それは彼が、ほぼ寿命が無いに等しい魔物だったからです。

しかし、今の彼は違います。死の淵から蘇った彼は、このまま死んでたまるかという悔しさ、執念という感情を味わったのです。

足止めする方法とは・・・?
今のキギロには人間のしぶとさが理解できます

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・カール騎士団奥義

勝ち目の無い相手に対して、何度も立ち上がり向かって行く・・・

今までのロカは、キギロの言う通りだったかも知れません。

しかし、今回のロカは違うようです。

彼は、勝てると信じて立ち上がったと言います。

その言い草が、キギロの癇に障ります。

「ボクに勝てるような口をきくんじゃないッ!」

全身呪われきったワラ人形みたいな相手に勝利を宣言されたキギロは、怒りに任せて無数の破片を放ちました。

ところが・・・!?

ロカの身体には、一本たりとも破片は当たりませんでした。

今回のロカは今までとは違います
キギロの破片を全て弾いたロカ

キギロの破片を全て弾いたロカ。

剣で捌いた様子はなく、"正統の構え"をとっていただけのようですが・・・

破片を弾かれた事に驚愕するキギロでしたが、彼はある事に気付きます。

それは"闘気"です。

なんとロカの周りだけ、キギロの邪気に犯されていない場所が出来ていました。

「・・・キギロ。オレもおまえと同じだ」

悔しさに打ちのめされて、必死に自分を高めてこの場に来たと言うロカは、彼もまた過去最高に強くなっていると豪語します。

実はロカ、"正統の構え"を極めるために母国カールに戻って修行し、この奥義に到達していたのです。

カールの修練場でロカの"豪破一刀"を見た兵士たちは、その凄まじい威力に彼の技は既に完成している様にしか見えないと、度肝を抜かれていました。

コバルト師範の修行を受けても、これ以上強くしようが無いと言う兵士たち。

コバルトもその意見に頷くしかありません。

しかし、「・・・いや、ある!・・・気がする・・・!」と、まだ伸びしろがある筈だと言うロカ。

ロカの周辺だけキギロの邪気が届いていません
まだ伸びしろがある気がすると言うロカ

「民の盾となるべく大地に根を張り不退転の決意で立つ構えなり」

昔から、"正統の構え"はその様に教わってきたと言うロカ。

しかし彼は、この構えにはもっと精神的な物以外の意味があるのではないかと考えていました。

ここでコバルトは、ロカがそれを感じ取れる域に到達していた事に驚きます。

実は、"正統の構え"には、最終的な奥義の始動に繋がる重要な意味があると伝えられているようです。

自身の武器が届く範囲に、円を描き始めたコバルト。

この円の範囲内を"武鋒円"と呼ぶそうです。

"正統の構え"の真髄は、決死の覚悟とともに"武鋒円"内に己の全ての闘気を張り詰めてから、攻撃を繰り出す事にあるとコバルトは言います。

それは、この場を退いたら最後という戦いの時、まさに今のロカの置かれている状況の時にです。

この状態に至って剣を構えた時、自らの懐に来た相手のあらゆる攻撃を防ぎ、結果、捉えた敵のスキに全闘気を込めた"豪破一刀"を叩き込むことが出来ます。

"武鋒円"の説明をするコバルト
この技こそロカが求めていた力です

コバルトの言う奥義こそ、ロカが求めていた力です。

もしアバンが強敵に襲われた時に、彼の盾となって一人で足止め出来る技が、まさにこの"奥義"でした。

しかし、これはあくまでも騎士団の言い伝えであり、実際に見た事はないと言うコバルト。

それでも、今のロカはやるしかありません。

「やるしかねえことは意地でもやる!」

それから彼は、来る日も来る日も厳しい修行を行いました。

そして遂に、ロカはカール史上最強の剣士となり、その奥義を習得したのです。

「もう一度言うぜ・・・キギロ。こっから先は通さねえ!オレの生命の全てを懸けてっ!!」

ロカとキギロの最終決戦が始まります。

カール史上最強の剣士の誕生です
この戦いにロカは生命の全てを懸けるつもりです

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・感想、まとめ

ロカは、カールに帰って奥義を習得していたのですね。

しかし、敵を倒すというよりは、足止めすると強調している事から、相打ちの様な感じで両者共に死んでしまうというったケースが考えられます。

原作では既にロカが亡くなっている事から、この線は濃厚でしょう。

そして、ハドラーがバルトスの忠誠心を問うような質問をしていました。

騎士道精神を重んじ、人間の子を育てると言った情を持つバルトスに、もしかしたら裏切るのではないかと疑いを抱いていたのかも知れません。

結果として、ハドラーの心配は的中するのですが・・・

彼が壁を引っかき破片を集め、何か呪文を唱えていましたが、あれは新たな敵を生み出そうとしていたのでしょうか?

もしかしたら、"ゴーレム"の様な敵が生み出されるのかも知れませんね。

次回 第34話「我が生命尽きるとも(前編)」はこちらから→ 




『ダイの大冒険』最終回までに登場する、人物・魔王軍・モンスターたちに秘められた「物語」を徹底解剖! 主要キャラ20人には、今だからこそ言える三条陸先生と稲田浩司先生のコメントつき! さらに、『ダイ』の世界の歴史や呪文・技の分析、三条陸先生と芝田優作先生(『勇者アバンと獄炎の魔王』作画担当)の対談、稲田浩司先生へのインタビューなど、『ダイ』を深堀りする豪華コンテンツが盛りだくさん!

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