ドラゴンクエスト ダイの大冒険の外伝的なスピンオフ作品である、 勇者アバンと獄炎の魔王の第20話『受け継がれる心』ネタバレ、感想記事です。
今回の内容は、Vジャンプ2022年7月号でご覧になれます。
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※ネタバレを含みますので、まだ読んでいない方は注意。
・出たっ!!空裂斬
ついに、アバンの"空裂斬"が炸裂しました。
なんとその一撃は、あのとんでもない量の邪気を、一瞬にして消し飛ばしてしまったのです。
そして、その隙にマトリフが攻撃呪文を放つつもりです。
しかし、キギロには攻撃呪文が効かないはずですが・・・
マトリフの策は、呪文で強力な物理攻撃を放つ事でした。
彼は右手に"バギ系"の竜巻、そして左手に"ヒャド系"の氷を出現させ、巨大な氷を竜巻にのせてキギロの胸元にねじ込みました。
これは2種類の呪文を同時に放つ事が出来る、マトリフならではの攻撃です。
彼はその後、この特技を生かし"メドローア"という極大消滅呪文を完成させます。
胸元にめり込む氷を、手で必死に抑え込んでいるキギロ。
しかし、マトリフの策はこれで終わりではありません。
仁王立ちで待ち構えていたロカが、渾身の"豪破一刀"を放ちました。
その一撃は巨大な氷を押し込み、キギロの身体を貫く事に成功します。
そして、キギロを撃破すると、彼の分身たちも姿を消していきました。
バルゴートの杖を、カノンに手渡したアバン。
彼はマトリフと出会えたのも、こうしてカノンとこの場にいる事も、全てがバルゴートの導きであったと、この杖が教えてくれたと言います。
一方、場面は変わって、地中を伝い命からがら逃げだしたキギロの姿が。
この世に植物がある限り、自身は不死身だと言うキギロ。
しかし・・・!?
何故かキギロは、植物を吸収する事が出来ません。
それどころか、身体の維持さえも出来ない様子です。
どうやらアバンの"空裂斬"は、邪気だけでなく彼の生命の根源までも、かすめ取っていたのです。
見る見る内に身体が朽ち果てていくキギロは、ついに絶命するのでした。
・カノンの想い
「ありがとよ・・・マトリフ」
カノンの呟いた言葉に、マトリフは耳を疑いました。
彼女の口から、お礼の言葉が出るなんて今まで有り得なかったからです。
続けてカノンは、「・・・おかげで何とか間に合った」と意味深な言葉を口にしました。
そして翌朝、アバンたちが談笑していると、マトリフの袖口に隠された花をレイラが発見します。
恥ずかしくて顔を赤くするマトリフでしたが、どうやら彼は、その花をカノンにプレゼントするつもりのようです。
すると、何処からか鐘の音が聞こえます。
弔いの鐘のようですが、里の人は全員無事だったとロカは言います。
嫌な予感がしたのか、部屋を飛び出して行ったマトリフ。
教会に到着した彼は、驚くべき光景を目にします。
なんとそこには、棺の中で眠るカノンの姿が・・・
父親のバルゴートと同じく、カノンは自分の死ぬ日が正確に分かっていたようです。
しかし、残された最後の日々をマトリフたちのために使いたいと考えた彼女は、彼らにその事実を明かさなかったのです。
マトリフは、「なんとか間に合った」という言葉の意味を理解しました。
そして更に、チョコマがカノンの血縁者では無い事も明かされます。
実の祖母を亡くし悲しむチョコマを慰めるために、カノンがその代わりを務めていたのでした。
生涯独身を貫いたカノン。彼女には心に決めた人がいたといいます。
「いまいましいが、そのクズが胸の中から出ていかないんだよ」
彼女は、そんな言葉を口にしていたようです。
そうです。彼女はずっとマトリフの事を待っていたのです。
・旅立ち
カノンの死から数日後、蓄えた物を悪用されたくないという彼女の望みから、ギュータは封印される事になりました。
ギュータの住人たちは、新たに作られた村落で静かに暮らしていくと言います。
そして、最後の呪法の発動具によって、ギュータは完全に姿を消しました。
ギュータの人々に見送られ、"ルーラ"で飛び立ったアバンたち。
彼らは、"オーザム"に向かうつもりです。
しかし・・・!?
すぐに着陸したその場所は、何故かギュータの入り口でした。
マトリフは旅立つ前に、ケジメをつけていこうと考えたのです。
大声でカノンの名を叫んだ彼は、これからも彼女の望み通り、今までと変わらず彼らしく生きていく事を宣言し、彼女に再確認しました。
カノンはあの世から答えます・・・「好きにおしよ!クズ野郎!!」
オーザムといえば、カールより北に位置する極寒の国です。
原作では、フレイザードの侵略によって壊滅してしまいました。
また、ニセ勇者たちが凍結させた"ピラァ・オブ・バーン"は、オーザムに落とされた物でした。
・感想、まとめ
ギュータ編が終了しました。
ついに"空裂斬"を会得し、キギロを完全撃破したアバン。
地・海・空が揃った今、"アバンストラッシュ"の完成も近そうですね。
また、原作では語られなかったマトリフの物語に心を打たれました。
彼に最愛の人と死別しするという、悲しい過去があったとは驚きです。
次の舞台は、最北の地"オーザム"です。原作ではフレイザードが壊滅させてしまい、謎に包まれたままでしたが、一体どの様な国なのでしょうか?
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