ドラゴンクエスト ダイの大冒険の外伝的なスピンオフ作品である、 勇者アバンと獄炎の魔王の第2部「先生編」 47話 『開眼・槍殺法』ネタバレ、感想記事です。
今回の内容は、Vジャンプ2025年3月号でご覧になれます。
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※ネタバレを含みますので、まだ読んでいない方は注意。
・祈りなんて・・・
槍術の達人であるフーガに対し、あろうことか槍で戦おうというアバン。
しかも、落ちていた鉄屑の様な槍で・・・何を血迷ったのかと、フーガは大笑いしています。
しかし、いざ戦いが始まると、アバンの一撃を受け止めたフーガが吹き飛ばされてしまいました。
一方、洞窟内部で聖母像に祈りをささげるノイル。
彼女は、魔王が世界中を襲ってきた時も、魔物たちは決してこの中には入ってこなかったと言います。
しかし、俺は信じないと言うヒュンケル。
彼は、この像が魔物が嫌う材質の岩で出来ている事を見抜いていました。
更に、この里は侵略する価値がなく、大した魔物がこなかっただけであり、本当に強力な魔物には効果がないと冷静に分析します。
そして、現在この付近にはかなり強力な魔物がきていると言い、彼が持っていた剣をノイルに差し出しました。
ヒュンケルはノイルに剣を渡し、彼が里の人たちを助けてここに連れてくるまで隠れているよう言います。
しかし当然ながら、剣など使った事のないノイルは、一人で置いていかれる不安と丸腰になってしまったヒュンケルを心配しオドオドしています。
その辺に置いてあったホウキを武器として借りていくという、ヒュンケル。
そんなヒュンケルをノイルは必死に止めますが、彼は自分で戦うよう言います。
祈りなど何の役にも立たない・・・
当時、力の無かったヒュンケルは、バルトスの身を案じ魔王に懇願し、ただ祈る事だけしか出来ませんでした。
しかし、結果は非常にも、彼は唯一の家族を失ってしまいました。
そんな経験から、ただ祈るだけで死んでしまってはどうしようもない。
自分自身が強くなる事でしか、己や大事な人を守る事が出来ないと考えるようになったのです。
・アバン流槍殺法の誕生
アバンの槍術は、剣と同等かそれ以上だとフーガは考察します。
「・・・見えたっ」
そう呟いたアバン。
フーガを翻弄した素早い動きは、剣術における"海波斬"に相当する技だと言います。
これによって彼は、槍殺法とも言うべき型を掴んだのです。
アバン流刀殺法の三つの技と奥義は、あらゆる武器に転用できる可能性を秘めていると、アバンは実戦の中でその確かな手応えを感じました。
"型が掴めた"
その言葉が引っかかったフーガ。
まさか、その技を今この場で戦いながら完成させたのかと、首を傾げています。
しかしそれは、フーガのおかでだと言うアバン。
彼が、過去に見た事がないほどの槍使いであるフーガの動きが、刀殺法を槍に転化する教科書となったのです。
「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!」
突如、叫び声を上げたフーガ。
なにやら、物凄く困った様子の彼は、ただ殺すだけでも一苦労な相手なのに、ハードルが上がってしまったと嬉しそうです。
まずは、アバン心を折るとフーガが高く飛び上がります。
しかし、アバンは改めて疑問を感じます。
それは、あれほどの出血で動きが衰えず、息も切らしていない事でした。
・・・ここで彼は、何かを閃いたようです。
先ほどまでの戦いにおいて、フーガは武器に強打をくらった時の方が乱れが大きかったのです。
まさかとは考えたアバンでしたが、それであれば全ての辻褄が合うと、最後の奥義を試すつもりです。
但し、奥義を放とうとしているのは、アバンだけではありません。
フーガは、空中で魔槍を空間に突き刺すと、彼自身が高速で回転し始めました。
そして、その回転から生み出された気流は、まるで巨大な鳳凰の様な姿になり、アバンめがけて一直線に襲い掛かります。
これぞ魔槍奥義、"風陣花散"です。
しかし、ド派手な技に対しアバンは瞬き一つする事なく、自身の技を放つタイミングをじっと見定めています。
そして、槍に闘気を灯したアバンは、その闘気を一気に放ちました。
これぞ、"空裂斬"の槍術版である"虚空閃"です。
ただし、この技が命名されるのは、のちになるようです。
・ベルクスの仕組み
アバンが放った"虚空閃"が、フーガの頭部に直撃します。
そして、フーガが体勢を崩した一瞬のすきに、槍術版の"アバンストラッシュ"を叩き込みました。
空中から落下し、地面に叩きつけられたフーガ。
しかし、彼はすぐに起き上がると、悔しさのあまりか叫び始めました。
アバンがその顔を覗き込むと・・・なんと死人の様な顔で口を閉ざしたままです。
アバンの予想は的中していました。
"魔槍戦士"ではなく、"魔槍"のフーガ。
喋っていたのは槍の方であり、武器が本体なのです。
「まだ私は戦えるぅぅっ!」
己の負けを認めないフーガでしたが、次の瞬間!?
なんと目の前に、"魔剣"が飛んできて突き刺さりました。
"魔剣"のライゼ。彼もまた、剣が本体です。
彼はフーガに対して、彼ら"ベルクス"の仕組みがアバンにばれてしまった事を責めています。
フーガだけでなくライゼもまた武器が本体である事から、"ベルクス"は全員武器が本体であり、人間の身体はそれを振るわせるための操り人形でしかありません。
・感想、まとめ
アバン流槍殺法が生まれました。こうやって、様々な武器のアバン流殺法が生み出されていくのでしょう。
その動きの手本となったのが、"ベルクス"たちなのですね。
そのベルクスたちですが、なんと武器が本体である事が判明しました。
意思を持った生きている魔界の武器。原作にも、その様な武器は登場しませんでした。
もっとも、"ダイの剣"や"真魔剛竜剣"は明確な意志を持っていましたが、喋る事まではしませんでした。
彼らを作ったのはベルク一族である事は間違いありませんが、一体何の目的で作られたのでしょうか?
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