ドラゴンクエスト ダイの大冒険の外伝的なスピンオフ作品である、 勇者アバンと獄炎の魔王の第18話『禁断の修練』ネタバレ、感想記事です。
今回の内容は、Vジャンプ2022年5月号でご覧になれます。
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※ネタバレを含みますので、まだ読んでいない方は注意。
・ギュータでの修行
アバンたちがギュータに到着して10日ほどが経ちました。
その間アバンは、ギュータに残されている剣術・格闘技や呪文の鍛錬施設で、自分の戦い方をみがき直し続けていました。
ここでの経験が、後の"アバンの書"完成に貢献したのでしょう。
もちろん、ロカとレイラもボーっと過ごしていた訳ではありません。
彼らもまた、ギュータの人々の協力のもと修行を行っていました。
原作でマァムが滝を利用して修行をしていたように、レイラも滝を使って修行をしています。
バルゴートの膨大な秘伝書や古文書の書斎への立ち入りを許されたアバンは、そこで新たな知識を得ては実践するを繰り返していました。
カノンに何か気になる物でも見つかったのか?と尋ねられたアバンは、"マホカトール"に興味をそそられたと答えます。
原作ではお馴染みの"マホカトール"を"破邪の洞窟"で取得できるという情報を、ギュータで得ていた事が明かされました。
しかし、アバンが本当に興味を示していたのは、"凍れる時間の秘宝"でした。
原作でも回想シーンに登場し、更にバーンが自分の肉体に施していました。
"マホカトール"はカモフラージャだったのですが、カノンに簡単に見破られてしまいます。
カノンは、失敗すれば己の命も危ういと警告しますが、アバンは自分の命で済むなら賭ける価値はあると、真剣な眼差しで答えます。
その物言いがバルゴートによく似ていると言うカノンは、不本意ながらも承諾してくれました。
更にアバンは、剣の方でも気になる書物を見つけたようです。
しかし、これに関しては、けんもほろろに取り上げられてしまいます。
アバンは"心の剣"を極めるには、この方法しか無いと言っていましたが・・・その内容とは一体?
・恋人たちは・・・
一方、それぞれの修行の成果を話し合うロカとレイラ。
ロカは、チョコマの父親が元剣士という事もあり、動きの無駄を修正してもらったようです。
そして、レイラは"バギ"や"バギマ"を研ぎ澄ます方法を教えてもらったと言います。
ここでロカは、彼ら二人の関係をアバンには内緒にしておいてほしいと言い出します。
それを聞いたレイラはふてくされますが、しかし、それは決してレイラの事が嫌な訳ではありません。
以前ロカは、アバンに「一生剣に生きる」と宣言してしまった事もあり、こんな直ぐに彼女が出来たなど口が裂けても言えないのです。
ロカの弱みを握ったレイラは、とても嬉しそうです。そして、なんと頬にキスをしました。
奥手なロカに比べて、かなり大胆なレイラ。娘のマァムとは大違いです。
マァムの恋愛に疎い部分は、父親のロカに、たまに見せるドSな部分は、母親のレイラを受け継いでいるのですね。
・まぞっほの過去
魔法を教える事によって、すっかりチョコマと仲良くなっていたマトリフ。彼はギュータの入り口の、例の岩に腰かけています。
そこへやってきたカノンが隣に腰掛けると、マトリフは昔ここで修行の合間にギュータを見上げていた事を思い出しました。
昔は修業の合間に、仲良く二人でここで休憩していたのですね。
魔王を倒す事が出来たら、ギュータで余生を送るのもいいかも知れないと言うマトリフに対して、そんなのはあんたらしくないと返すカノン。
そして二人は、泣き言ばかり言っていた後輩、"まぞっほ"を思い出します。
バルゴートの前に座り、下をうつむいている、まぞっほ。
ここでバルゴートの口から、原作で登場した名言が発せられます。
「勇者とは勇気ある者・・・!そして真の勇気とは打算なきもの!相手の強さによって出したり引っ込めたりするのは、本当の勇気じゃない!!」
この頃からまぞっほは、弱者には過剰に力を振るい、強者には足がすくんでいたようです。
その悪癖が治らないと、ギュータに居場所はないと釘を刺されたまぞっほ。
マトリフは、お前の100倍は怒られているぞと慰めますが・・・マトリフは自分とは違い、その才能を買われて期待を込めて怒られていると、すっかり自信を無くし落ち込んでいます。
・アバンが選んだ修行
いつになったら、バルゴートが認めるような勇者が現れるのか・・・
そんな風にぼやいていた二人ですが、ついにアバンという勇者が現れたのです。
アバンとバルゴートは性格は違うが、一つ見つけたらテコでも動かないような所が似ていると言うマトリフ。
それを聞いたカノンは、アバンが望んだ修練を行う事を決意しました。
しかし、マトリフの反応はカノンと同じく、驚愕し恐怖さえ抱いている様子です。
カノンに連れられてアバンがやってきたのは、ギュータの最深部に続く禁断の場所、"逢魔窟"でした。
その巨大な門は、原作でバーンパレスに続く"魔宮の門"を彷彿とさせます。
そしてその門を開けると、洞窟の中に充満している邪悪な瘴気が溢れ出し、一行は心の底から震えを感じました。
バルゴートがギュータを修行の地に選んだのは、武力・魔力が向上しやすい土地の性質を見込んだからでした。
そして、その根源がこの洞窟にあったのです。
この山は、天地魔界全てからの負のエネルギーが流れ込み、隆起して生まれたものだったと言うカノン。
洞窟の中では、渦巻く邪気が入った者の心の闇を増幅し、様々な幻覚を見せるようです。
しかもそれは、形が無いとはいえエネルギー体の影響であり、ゆえに侵入者は攻撃を受けるのです。
自分が極めるべき"心の剣"を"空裂斬"と名付けたアバン。
今までの修行では会得できませんでしたが、悪霊の巣窟と言うべき"逢魔窟"であれば、その技の標的には事欠かないはずです。
どうやら最深部には、バルゴートが突き刺した目印の杖があるようです。
それを抜いて帰ってくる事が出来ればこの修行は終了ですが、"空裂斬"が完成しなければ生還すら難しいと言うマトリフ。
因みに、自分自身の事を悪だと認めているマトリフは、入った事すらないようです。
バルゴートも危険だと判断し封印したのですが、危険は承知で己が決めた事だと、アバンは満面の笑みを浮かべて中に入っていきました。
そして、洞窟の中を進んで行くと、そこにハドラーが現れます。
それもそのはず、アバンの心に潜む一番の闇、すなわち恐怖の対象はハドラーなのです。
襲い来るハドラーに、未完成の"空裂斬"を放つアバン。
狙い通り、ハドラーに風穴を開ける事に成功しますが・・・すぐに再生してしまいます。
どうやら、邪気の根源に当たっていないようです。
・キギロ襲来!!
一方その頃、マトリフたちはチョコマから魔物襲来の報告を受けます。
そして彼らが表に出ると、ギュータの人々が襲われていました。
しかし、ギュータは"マホカトール"に守られているはずです。
そこで、ロカがある事に気付きます。なんと魔物たちの顔が、全てキギロそっくりなのでした。
植物の魔物が土中から根を成長させ、"マホカトール"に必要な5か所の魔宝玉を崩したのです。
「その通り!」
突如、キギロの声がこだまします。やはりこれは、キギロの仕業でした。彼にそっくりな魔物たちは、キギロの根から作られた分身体だったのです。
更にキギロは、マトリフたちの会話を聞いていたようで、洞窟の中で苦戦しているアバンを殺しにいくつもりです。
・感想、まとめ
原作で有名なあのセリフが登場しました。
すっかり自信を無くしてしまっていたまぞっほですが、自身がポップに言った時のように、バルゴートも期待を込めて言ったのだと思います。
また、レイラの大胆な行動には驚きです。
恐らく、レイラが大胆な性格でなければ、マァムは生まれていなかったでしょう。
そして、"空裂斬"の習得は、いままでに類を見ない程に厳しいものになりそうです。
ハドラーだけでなくキギロまで襲い掛かってくるとなると、一体どうなってしまうのでしょうか!?
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