ドラゴンクエスト ダイの大冒険の外伝的なスピンオフ作品である、 勇者アバンと獄炎の魔王の第41話『ハドラー墜つ』ネタバレ、感想記事です。
今回の内容は、Vジャンプ2024年6月号でご覧になれます。
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※ネタバレを含みますので、まだ読んでいない方は注意。
・ついに決着!!
勇者アバン勝利の一撃によって、遂に二人の戦いに決着が着きました。
血しぶきを上げながら倒れるハドラー。
その断末魔の叫びは、闘技場で治療を受ける仲間達にまで届きました。
一方、魔王の断末魔を聞いたヒュンケルは、父を心配し扉をこじ開けようとしています。
倒れたハドラーの身体からは炎が立ち上がり、その後、炎と共にその場から完全に消滅しました。
それを確認したアバンは、剣を高くかかげます。
しかし、元々体力が尽きていたアバンは、そのまま膝をついてしまいました。
魔王を倒し、世界を救う・・・
その使命を果たしたアバンですが、彼にはもう一つ果たさなければならない"約束"がありました。
場面は変わって、とんでもない番狂わせに驚いているキルバーン。
彼の占いの凄さは証明された訳ですが、バーンもまたアバンの勝利を予想していました。
二人が玉座に目をやると・・・そこにバーンの姿はありません。
魂となったハドラーは、自身が敗れた事を受け入れる事が出来ない様子です。
「現実だ。受け入れろハドラー。」
その言葉に目を覚ましたハドラーは、ここが黄泉の世界かと驚愕しています。
しかし、ここは黄泉の国ではありません。
ここはバーンが作り出した、異空間の中です。
ハドラーは、以前聞いた魔界の神の声だと気付きます。
「このまま捨て置けば、おまえが死ぬことには変わりない・・・」
「誓うのだハドラー。余への永遠の忠誠を」
ハドラーに利用価値を見出したバーンは、忠誠を誓えば復活のチャンスを与えると条件を付きつけます。
・ハドラーが負けた理由
ハドラーが倒された事によって、己の死を覚悟したバルトス。
ところが・・・?彼はまだ生きています。
するとそこに、ボロボロになったハドラーが現れます。
死の瞬間、魔界の神"バーン"様の大魔力によって救われたと言うハドラー。
彼は今から13年間の眠りにつき、魔力を蓄え新たな魔王軍を再建すると言います。
しかし、その前にバルトスを処刑しておかなければと、この場に姿を現したのです。
ハドラーが眠りにつけば、その魔力も途絶えバルトスは朽ち果てます。
しかし、そんな事ではハドラーの怒りは収まりません。
くだらない正義感や騎士道精神によって、敵に"地獄門"を通らせるといった大失態を犯したバルトスが許せないのです。
バルトスが魔王軍の敗北の象徴だと、怒り叫ぶハドラー。
次なる勝利のために、お前を放置してはおられんと怒りとぶちまけます。
そんなハドラーに対し、バルトスは物怖じする事なく死を受け入れます。
しかし・・・「だが!その前に言わせていただく!」
門番として全身全霊をかけて戦ったが、実力が及ばず敗れたから潔く門を開いたと、包み隠さず真実を語り始めたバルトス。
その際、己の生命を奪わなかった勇者は高潔であり、見事な相手であったとアバンの懐の深さを認めます。
そして、ハドラーがくだらないと言った正義感や騎士道精神は、バルトスの生前の名残だけではなく、そもそもハドラーから譲り受けたもののはずだと訴えかけました。
バルトスの言葉に衝撃を受けたハドラー。
この魂は誇りであったと言うバルトスは、もしハドラー自身がそれを忘れているのであれば、勇者たちに勝てる道理は無いと断言しました。
バルトスの言葉に、バーンから言われた「今のままではお前は永遠にアバンに及ばぬぞ」という言葉が重なります。
「あなたは、あなたらしさを失ったから負けたのです!」
これは、バルトスの愚痴ではありません。
今でもハドラーを主として忠誠を誓うバルトスからの、最期の忠言なのです。
しかし、部下であり自身の禁呪法から生み出されたバルトスのその言葉は、ハドラーからすれば生意気な出来損ないの戯言としか受け取る事が出来ません。
しかも、核心をついたその言葉に、余計に腹が立ったのでしょう。
「おまえのような不良品は絶対に作らぁん!!!」
そう叫びながら、バルトスの頭蓋骨を粉砕してしまいました。
・大魔王との契約
ハドラーは、バーンから貰った像の前へと戻ってきました。
「今のその身体に精神を戻せば、やがておまえは死ぬ・・・」
バーンは、像に触れる様に言いました。
そして、ハドラーが像に触れると、彼は気絶した様にその場に倒れ込みます。
バーンが与えた像は、魂と肉体を分離するための物だったのです。
バーンは、万が一ハドラーが勇者に敗れた場合に、ハドラーの生命を守るために用意したのでした。
アバンの一撃によってハドラーが死に直面した瞬間、この像がそれを察知し彼の魂のみを吸収しました。
それ程までにして、バーンはハドラーを自身の配下に取り込みたかったのですね。
アバンへの恨みから死んでも死にきれないハドラーは、バーンに導いてくれるよう懇願します。
そんなハドラーに対し、バーンは自身を魔界での異名で呼ぶよう命じます。
"大魔王バーン"と・・・
まずは、ハドラーの身体を封印すると言うバーン。
その後、バーンの魔力の全てを注ぎ込み最強の肉体へと作り変え、ハドラーの魂を再び肉体に融合させ13年間の眠りにつかせると言います。
13年後に目覚めた時、新生した魔王軍の"魔軍司令"の地位を約束すると、ハドラーにとって好条件を提示します。
ただし、原作で明かされるのですが、この間にバーンはハドラーの体内に"黒の結晶"を埋め込むのです。
バーンからの提示に快諾したハドラー。この時、彼らの間に主従関係が成立したのでした。
世界に平和が戻った日
ハドラーが封印された瞬間、地底魔城を包んでいた邪気が一気に晴れました。
魔王の邪気から解放された魔物は優しい目をしており、原作のデルムリン島に住む魔物たちと同じ目をしています。
邪気が晴れたことや魔物が大人しくなった事から、ロカたちはアバンが魔王に勝利したと確信します。
それは彼らだけでなく、世界中の人々が"勇者の勝利"を実感した瞬間です。
デルムリン島で魔物を育てていた"ブラス"もまた、原作でお馴染みの彼の姿に戻っていました。
一方、必死の形相でバルトスを探すヒュンケル。
しかし、彼が発見したバルトスは、既に変わり果てた姿でした。
喋る事もままならないバルトスは、事の真相をヒュンケルに伝える事が出来ないまま朽ち果ててしまいます。
丁度そこに居合わせた、アバン。
彼が言っていた「あの約束」とは、ヒュンケルを育てる事です。
しかし、真相を知らないヒュンケルからすれば、目の前にいるのは父の敵・・・
この後、どの様な会話がなされるのか、次週に続きます。
・感想、まとめ
遂に、アバンとハドラー戦いに決着がつきました。
その決着から、ハドラーがバーンの軍門に下るまでの経緯が明かされました。
命を助けてもらい、更に"魔軍司令"の要職まで与えてもらえるとなれば、自分より遥かに強大な魔力を持ったバーンの配下になるのは自然な流れでしょう。
しかし、バーンは一枚上手であり、保険としてハドラーの身体に"黒の結晶"を埋め込みます。
万一ハドラーがアバンに倒された時の保険として像を渡していた事からも、バーンの抜かりの無さが伺えますよね。
そして、アバンとヒュンケルが初めて対面しました。
アバンは自身がハドラーを倒した事でバルトスが死んでしまったと負い目を感じているでしょうし、ヒュンケルは真相を知らないため、まさかバルトスが彼を引き取ってくれるよう懇願したとは思ってもいません。
どの様な経緯があって、ヒュンケルはアバンについていくのでしょうか?
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