ドラゴンクエスト ダイの大冒険の外伝的なスピンオフ作品である、 勇者アバンと獄炎の魔王の第2部「先生編」 55話 『アバン絶対絶命』ネタバレ、感想記事です。
今回の内容は、Vジャンプ2025年12月号でご覧になれます。
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※ネタバレを含みますので、まだ読んでいない方は注意。

・鋼の魔物
スイグンが作り出した鋼の魔物"ネガロン"は、すぐにアバンを見つけ出しました。
アバンはすぐに、それがベルクスの肉体の一部から生まれた分身体である事を見抜きます。
そして、"ネガロン"がアバンを発見した事を察知したベルクスたちは、その場へと急ぎます。
一方その頃、一人だけ狙いをアバン以外に定めている者が、水中に潜りヒュンケルを探しています。
フーガです。
ライゼだけが、フーガの抜け駆けに気付いているようです。


ネガロンに苦戦するアバン。
ここで彼は、身体の構造が節足動物に近くなっているのであれば、甲でなく関節の隙間を狙うべきだと気付きます。
そして彼の予想通り、ネガロンは息絶えたのか動かなくなりました。
そこへ、ベルクスたちが現れました。
流石のアバンを認めるスイグンでしたが、その代償は大きいと言います。
なんと、ネガロンは最後の力を振り絞って、鞘に戻りアバンの剣を包み込んでしまったのです。


・ミストバーンの怒り
その頃、ヒュンケルを発見し確保したフーガ。
彼は背後から殺気を感じます。
そこにいたのは、ミストバーンでした。
「・・・去れ・・・その子を置いて・・・」
なんと、喋らないはずのミストバーンが声を出しました。



フーガは、ミストバーンが並みの魔物では無い事を、すぐに察知しました。
しかし、彼も素直に言う事を聞くつもりはありません。
「・・・去れ・・・三度目は言わんぞ・・・」
最後の警告をするミストバーンでしたが、フーガはそれを笑い飛ばしました。
彼は、依代となる生命体なしでは生きていきない、はぐれ武器の苦労や葛藤は、他の低俗な魔物には分からないだろうと言います。
しかし、次の瞬間・・・!?
フーガの左肩が一瞬にして吹き飛んでしまいました。
あまりの速さに、フーガ自身も何が起こったのか理解できていないようです。


「・・・醜い!醜悪だ!」
はぐれ武器の事を、他人に憑りつかねば生きていけない寄生虫だと吐き捨てた、ミストバーン。
彼は、そんな者が強者のような口ぶりで吠え続けているのを見ていると、虫唾が走ると怒りを露わにします。
そして、必殺技である"ビュートデストリンガー"を放ったミストバーン。
彼は自らが、他人の身体に憑りつかねば生きていけないため、そんな自分自身にコンプレックスがありました。
そのため、同じ様な境遇であるにも関わらず、強者のような口ぶりのフーガを見て許せなかったのでしょう。
原作では、ヒムに寄生虫呼ばわりされていたミストバーン。
今回は彼が同じ言葉で罵倒していました。




"ビュートデストリンガー"によって、一瞬にしてバラバラになったフーガ。
よりによってミストバーンとは、相手が悪すぎました。
彼は、大魔王バーンの若き身体の持ち主なのですから。
そして、ミストバーンはヒュンケルを抱きかかえ、姿を消しました。



・武器だらけ
ベアーチェやスイグンの技だと、アバンの身体を再起不能な状態まで破壊してしまうため、テンペストが前にでます。
武器を失い絶体絶命のアバンは、何故かここでテンペストに質問をします。
全員でアバンを捕らえたあと、どうやって彼の身体を得る勝者を決めるのか?
しかし、テンペストの答えは"未定"でした。
話し合いではないと言う彼女は、決闘するしかないと予測します。
一対一ではほぼ決着がつかない彼らですが、多少の相性があるため全員でケリがつくまで戦い合うようです。


その答えを聞いて、何か閃いた様子のアバン。
更に彼は、もう一つ質問を投げかけました。
それは、彼女を倒せば、その身体の本来の持ち主は助ける事が出来るのどうかでした。
しかし、確かに彼女を倒せば肉体は解放されますが、ベルクスに支配され長年使われた肉体は、精神が朽ち果てており生ける屍状態だと言います。
テンペストの答えを聞いたアバンは、吹っ切れた様子です。
つまり、罪悪感が消え思い切り戦えるという事なのです。


武器もないくせに、何を訳の分からない事を言う・・・
そう言って、アバンに襲いかかるテンペスト。
しかし、慌てる様子もないアバン。彼曰く、この場は今"武器だらけ"だと言うのです。
テンペストの攻撃をかわしたアバンは、何故かスイグンへと標的を定めました。
そして、目にも止まらぬ素早い動きでスイグンの両腕をとり交差させます。
なんと彼はスイグンの腕で十字をつくり、"グランドクルス"を放ったのです。
その威力は凄まじく、スイグンの両腕を切断しました。
更にアバンはスイグン自身である巨大な剣を取り、斬りかかってきたライゼの攻撃を防御しました。
彼の言った"武器だらけ"とは、はぐれ武器たちの事だったのです。



・感想、まとめ
他者に憑りつかねば生き残る事が出来ない、ミストバーン。
大魔王バーンの若き肉体を預かる彼ですが、次の身体の候補としてヒュンケルに照準を定めていました。
バーンに身体を返したあとに分かった事ですが、彼はそんな己の生き方に強い劣等感を感じていたのです。
そんな彼だから、同じ様な生命体である"はぐれ武器"に対して、寄生虫だと嫌悪感を示したのでした。
流石の"はぐれ武器"も、ミストバーンを相手にしたら手も足も出ずにやられてしまいました。
一方で、武器を失ったアバンでしたが、よくよく周りを見れば確かに"武器だらけ"でした。
しかし、いくら武器だらけだとは言え、その武器を強奪してしまうとは彼にしか出来ない芸当です。
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