ドラゴンクエスト ダイの大冒険の外伝的なスピンオフ作品である、 勇者アバンと獄炎の魔王の第4話 『渾身の一刀』ネタバレ、感想記事です。
今回の内容は、Vジャンプ2021年3月号でご覧になれます。
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※ネタバレを含みますので、まだ読んでいない方は注意。
・キギロ撃退
アバンの放った一撃は、鋼鉄よりも固いキギロの腕を切断するほどの威力でした。
一刀に力を込めたとはいえ、極限状態で放った一撃がこの威力とは・・・
そこへ、ロカが剣を投げつけキギロの顔面を貫くと、更にレイラがその剣で脳天まで切り裂くという、見事な連携技で敵を痛めつけます。
キギロはたまらず逃げ出し、その場から姿を消しました。
戦いを終えたアバンは、今回の戦いを振り返り"理想のパーティーバトル"であったと、満足げな表情を浮かべていました。
仲間と協力し、お互いの足りない所を補完し合うという、まさに"ドラクエ"、特に"ダイの大冒険"の醍醐味といった戦いでした。
命からがら逃げ出したキギロは、地底魔城のハドラーにアバンと戦った事を報告していました。
出生意欲が高いキギロです。まさか、やられそうになったとは口が裂けても言えません。
斬られていない側の顔だけを写し、アバンたちの方が逃げていったと嘘をつきます。
しかも待ち伏せしていたのに、偶然出会したと・・・
しかし、ハドラーもそこまでバカではありません。全てお見通しのようです。
俺が目をつけただけの事はある!と、アバンの活躍に心躍らすハドラーでした。
ハドラーへの報告が終わったキギロは、悪魔の目玉に八つ当たりをしていました。
小物感まる出しのキギロですが、「まだボクはツイている」と呟き、その場に大の字で寝転び始めました。
これは一体・・・?
・レイラの想い
この数ヶ月で、森の魔物たちがどんどん凶暴になって、ネイル村の住人が傷付くようになったようです。
そして村の力自慢や荒くれ者たちが、教会の制止も聞かずに次々と魔物退治に向かっては、半死半生になって帰ってくるという出来事が続きました。
そんな中レイラは、影女になりすまし森の魔物の秘密を探りつつ、村人にあったら脅して追い払っていたのです。
全ては、村の人々の命を守るための行動です。
その事に最初から気付いていたアバンに対し、ロカは夢にも思っていなかったようです。
そんなロカに、レイラは自分の正体が影女であった事について、どう思ったのか聞いてみます。
幻滅されてしまったのでは?不安そうなレイラでしたが、ロカの答えは以外なものでした。
レイラは、ロカのこういう所にも惚れていくのでしょう。
・武術の神様
夜の森は大変危険です。引き返す事も出来ず、進むしかない彼らの目の前に、道を塞ぐ大きな"あばれざる"が出現しました。
力勝負なら俺の出番だ!とロカが先陣を切ります。
すると!?突然、"あばれざる"はひっくり返り、白目を向いて倒れてしまいました。
何者かが、物凄いスピードで木の実を弾き、額にぶつけたのです。
それは、見るからにひ弱そうな老人でした。
彼の口ぶりからすると、"あばれざる"の飼い主のようですが、何処かで見た事があるような・・・?
アバンたちは、彼の家に泊めてもらう事になります。
持病の「土ふまずぺたんこ病」が悪化したという老人は、山の中で木こりとしてのんびり余生を過ごしているそうです。
何か、何処かで聞いた事があるようなセリフですが・・・?
老人は、魔物たちに食べ物を与えているようです。
腹を満たした魔物は、少しは人を襲わなくなるとの事。
武術の神様の事は知らないようですが、魔物を飼いならす・・・そんな人がいたような・・・?
・大地斬
老人の事が気になったアバンは、薪割りの手伝いをしに行きます。
しかし、薪割りを既に終わらせていた老人。見かけによらず、力は強いようです。
そんな彼は、アバンがなぜ武術の神様に会いたがっているのかを尋ねました。
アバンは、以前ハドラーに放った偶然の一撃を完成させるために、武術の神様に肉体の使い方を教わりたいと答えます。
しかし老人は、もうその必要はないのでは?と、キギロの体を叩き斬った事を引き合いに出しました。
確かに今までにない手応えがあった、あの一撃ですが・・・あれほどボロボロの状態であったのに・・・何故?
その答えを老人は教えてくれました。
極限まで体力を失った状態で、アバンは無意識のうちに最小の力で最大限の力を生み出したのです。
これは後に、岩を真っ二つに斬ったダイにアバンが言うセリフですね。
アバンはある事に気付きます。
ここには斧や鉈がありません。なんと!?老人は、2本の指で薪を割っていたのです!
この超人的な身体能力を持つ老人に言われるまま、アバンは脱力した状態で薪を割ってみます。
すると!?薪どころか、下の台まで真っ二つに!!
脱力状態で、渾身の一撃を放つ事が出来たアバンに、老人はこれで"大地"すら斬れると太鼓判を押してくれました。
そうです!これこそが、アバン流刀殺法"大地斬へと発展していくのです!!
原作を知っている人なら気付いていたと思いますが、この老人こそが武術の神と呼ばれる"ブロキーナ"だったのです。
アバンに正体を悟られたブロキーナは、得意の持病で誤魔化します。
・キギロとの再戦
ブロキーナから体の使い方を教わったアバンは、葉っぱが生えている薪に気付きます。
先ほどまでは、葉っぱなど生えていなかったはずですが・・・
どうやらこの葉っぱには、キギロからのメッセージが書かれていたようです。
待ち合わせの時刻を夜に指定したキギロ。これには、理由がありました。
キギロの足元から、巨大なマンイーターが出現します。
実はこのマンイーター、森中に張り巡らされた無数の根から、日中に地底で蓄えた魔力を魔物たちに注入していたのです。
魔の森の魔物たちが、夜になると急激に強くなる秘密が、このマンイーターだったのです。
今の状態であれば、全身を硬化したまま切り札だって撃てる!
そう言って自信満々のキギロに対し、アバンが言い放った言葉は、なんと「バカ」でした。
1度目の戦いでも、キギロは調子に乗って自分の能力を明かしました。
彼はまた、同じ愚行を繰り返したのです。
決して脅しに屈した訳ではないと言うアバンは、キギロの切り札をさらけ出すために、敢えて危険な夜にやってきたのでした。
おかけで、魔の森の秘密が解明されたのです。
そんなアバンに激昂するキギロが、樹液を超高温化して得意の攻撃を繰り出します。
しかしこれも、アバンには全て想定内のようです。彼は"アストロン"で体を硬化し、キギロの攻撃を難なく防いでしまいました。
そしてアバンは「私のターンだ・・・!!」と、多くの作品でターン制を採用している、ドラクエらしい表現で反撃ののろしを上げました。
アバンが放った会心の一撃は、キギロをマンイーターごと、更には大地ごと真っ二つに切り裂きました!
これぞアバン流刀殺法の"力"の剣、"大地斬"の完成の瞬間です!!
真っ二つにされたキギロは、アバンの強さを実感し恐怖します。
自分たち魔の時代を断ち切りかねない男・・・これが勇者かと・・・
・感想、まとめ
拳聖ブロキーナが登場しました。
この頃から、様々な持病を抱えていた彼が、今後どのように物語に絡んでくるのかが見ものです。
そして、アバン流刀殺法の"力"の技、"大地斬"が完成しました。
アバンがダイに教えた、脱力状態でこそ最大限の力が発揮できるという名言は、ブロキーナの教えだったのですね。
こういった、原作では明かされなかった事実が判明していくのも、"勇者アバンと煉獄の魔王"の楽しみの一つですよね。
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