ドラゴンクエスト ダイの大冒険の外伝的なスピンオフ作品である、 勇者アバンと獄炎の魔王の第42話『運命の出会い』ネタバレ、感想記事です。
今回の内容は、Vジャンプ2024年-月号でご覧になれます。
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※ネタバレを含みますので、まだ読んでいない方は注意。
・出会い
ついに出会った、アバンとヒュンケル。
一目見て勇者だと悟ったヒュンケルの目には、アバンの姿は憎むべき父の敵としか映っていません。
一方のアバンは、今のヒュンケルにはどんな慰めの言葉の耳に入らないと、その憎しみを全て受け止めるつもりです。
人間の世界に帰ろうと手を差し伸べるアバンに対し、今すぐにでも父の敵を取りたいと彼を睨み付けるヒュンケル。
しかし、魔王を倒す様な勇者に勝てるわけがありません。
怒りに身を震わせ葛藤するヒュンケル。
彼は仕方なくアバンの手を取り、共に歩み始めました。
アバンが闘技場に姿を現すと、こみ上げる感情を抑えきれないフローラが彼に抱き着きました。
早く帰らないとくたばりそうだと言う、マトリフ。
同じくロカも、娘の顔が早くみたいと言います。
みんなが地底魔城をあとにする中、ヒュンケルはバルトスが朽ち果てているであろう方角を見つめながら、切ない表情を浮かべています。
その頃、バルトスの言霊が"魂の貝殻"が入った箱に入っていきました。
原作では、大人になったヒュンケルがダイとの死闘の途中で、この"魂の貝殻"からバルトスの死の真相を知る事になります。
・デルムリン島では
世界に平和が戻り、人間たちが復興に向けて歩み始めた中、デルムリン島には邪気から解放された魔物たちが集まっていました。
大人しくなったとはいえ、人間たちは魔物を恐れ嫌い続けるはずだとの考えから、ブラスが世界中から魔物を集めたのです。
そして彼は、この島を魔物たちの楽園にしようと宣言します。
南海の孤島であるこの島であれば、魔物がたくさん住んでいても人間の迷惑にはなりません。
そうやって静かに生きていく事が、勇者様のご恩に報いるためには一番だとブラスは考えました。
また、ブラスはいつの日にか魔物たちも、勇者様たちに恩返しをしたいと祈ります。
そんな彼の願いは、後の勇者となる"ダイ"を立派に育てるという形で叶ったのではないでしょうか。
・下準備
一方その頃、怒り狂いながら叫び声を上げていたのはザボエラでした。
彼は、ハドラーに肩入れする事によって己の地位を確立させようと企てていたのですが、そのハドラーが勇者に倒された事に腹を立てているのです。
息子のザムザは、それは言い過ぎではないかとなだめようとしますが・・・逆に更なる怒りを買ってしまいました。
少しはワシの踏み台になってくれると期待していたと言う、ザボエラ。
考えを切り替えた彼は、地上最強の魔族はワシに絞られたと、邪魔者が消えて良かったと自分に言い聞かせています。
すると・・・!?
急にザムザが腰を抜かしたように倒れ込みます。
「どれだけ立派な身分だろうが!力があろうが!死んだらそこまで!最後まで生きている者だけが勝者と呼ばれるんじゃからなあ!」
「あの世にいるハドラーの阿呆にも、それを言い聞かせてやりたいわい!」
そう言って高笑いするザボエラ。
「・・・"死んだらそこまで"いいことを言うじゃないか・・・ザボエラ!」
背後から聞き覚えがある声を聞いたザボエラが、恐る恐る振り返ると・・・なんとそこには、ハドラーの姿が!
あまりの驚きに、ザボエラはひっくり返ってしまいました。
それもそのはず、ハドラーの魔力は全世界から確かに途絶えたはずです。
地獄から迷って出たかと、ザボエラは攻撃呪文を連発しました。
しかし・・・攻撃呪文は全てハドラーの身体をすり抜けていきます。
まさに、暖簾に腕押し状態です。
「オレは偉大なる大魔王バーン様の力により死を免れた」
ハドラーは今、精神体のみで活動できるようです。そして、肉体は今、最強の力を備えたものに改造されようとしていると言います。
彼は、復活後に魔軍司令となった際、ザボエラに新生魔王軍の軍団長の一人となるよう、命令しにやってきたのです。
ザボエラに拒否権はないと言うハドラー。
彼には魔界の神、大魔王バーンがついているのです。
彼に逆らえば、それは大魔王に逆らうと同じ事。
大魔王の存在と、ハドラーの圧に逆らう事が出来ないザボエラは、その命令を泣く泣く承諾するしかありませんでした。
ザボエラは、ハドラーの恐ろしい超魔力に驚愕しています。
一方のザムザは、去ろうとするハドラーの後を追いかけ、自身も力添えできないかと懇願しました。
お前たち父子は一体のはずだと言うハドラーは、ザボエラを手に入れたからには当然お前も俺のものだと、ザムザにも忠義を尽くすよう命令します。
この言葉に希望を見出したザムザは、必ず父を超える偉業を成し遂げてみせると心に誓うのです。
この偉業こそが、彼が生み出した"超魔生物"となります。
この力はザムザ本人だけでなく、ハドラーの肉体を改造し、ザボエラも"超魔ゾンビ"として利用するなど、魔王軍側の戦力増強に大きく貢献しました。
その後ハドラーは、己の肉体が眠る"死の大地"に現れました。
するとそこに、ミストバーンが姿を現します。
実は、ハドラーが精神体のみで世界中を回れるようになったのは、ミストバーンの助力があったからのようです。
直接戦う事は出来ませんが、新生魔王軍の下準備にはこれで十分だと、ハドラーは彼に礼を言います。
そして、ミストバーンが"バーンの像"に触れると、二人は死の大地の地下へと移動しました。
そこには、玉座に鎮座する大魔王バーンの姿がカーテン越しに写っています・・・
・感想、まとめ
アバンとヒュンケルの出会いや、ザボエラがハドラーの軍門に下った経緯が描かれていました。
目の前にいるのは親の仇であるが、今の自分の実力では勝ち目がないという、ヒュンケルの歯がゆさが伝わってきました。
彼はこの頃から既に、ミストバーンに目を付けられていたのでしょうか?
また、ザボエラが"妖魔士団"の団長となる経緯が明らかになりました。
そしてザムザもまた、父を超える偉業を達成すると、この時に決心していたのですね。
大魔王バーンと接見したハドラー。彼ら二人がどのような会話をするのか、来月が楽しみです。
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